物流ニッポン 取材記事(2011年11月7日)
御影運輸【山口】 強力除菌・消臭剤 社員のインフルエンザ対策などに活用 これから冬になるとインフルエンザの流行が心配だ。ドライバーが罹患(りかん)する と車両稼働率も落ちる。こうしたリスクを未然に防ごうと、御影運輸(八塚和弘社長、 山口県周南市)は、除菌と消臭のできる「ウイルス・イレイザー水」を運転席に噴霧する などの対策を講じている。 ウイルス・イレイザー水はNIBM(池本慶旦社長、東京都港区)が販売元で、ウイルス 全般の除菌や消臭に強力な効果を発揮する。特許を取得した特殊なPH制御技術で次亜塩素酸 ナトリウムを弱酸性にコントロールして生成したもので、原液の次亜塩素酸ナトリウムの 約8倍の殺菌力を持ち、臭いも少なく、周辺機器のサビを抑えられる。 一般の消臭剤と比較しても、大腸菌(O-157)やインフルエンザ、ノロウイルス、 ポツリヌス菌など対応可能な菌は幅広い。人体に対しても安全で、人の居る場所で空間噴霧ができ、 ノンアルコールなので肌荒れも起こさない。また、臭い対策としても有効性が認められており、 九州大学の野本亀久 名誉教授が推奨している。 ウイルス・イレイザー水を光の影響から保護するための遮光ボトル(噴霧式の500ミリリットル とポンプ式の1000ミリリットル)や携帯用ボトル(60ミリリットル)もあり、御影運輸では 遮光ボトルを使って周期的にトラックの運転席に噴霧している。また、据え付け型の噴霧器を 事務所と応接間に置いて、事務員の健康管理に役立てている。噴霧機は無料で借りることができる。 田中博文 専務は「ウイルス・イレイザー水を利用した200人規模の会社で欠勤率が下がり、 操業率の低下がなかったというデータも出ている。運送会社もドライバーの間にインフルエンザが 流行すると、業務に大きな支障を来す。イレイザー水を使って従業員の健康管理を強化していきたい」 としている。